大地震の一日

2018.09.07 防災の取り組み

6日(水)深夜午前3時8分の地震で目が覚めました。旭川は地震のないところで、札幌の20分の1の確率と言われています。そこで震度4だったのですから驚きました。

30分くらいして停電に。単一乾電池4本の懐中電灯に新しい電池を入れたのですが点灯しません。壊れているようで、夜明けになるのを待ちました。 停電で水が出なくなり、トイレが使用できなくなりました。近所のセブンイレブンに水を買いに行きましたが、水は既になく、緑茶のペットボトルを3本買ってきました。ローソンはカギをかけ、閉店でした。

理事長をしている保育園をどうするか園長と電話で相談しました。昼食は用意できないが、とりあえず開園して、園児を受け入れることにしました。8時頃、保育所に行ってみると既に園児が20人くらい来ていました。120人在園しているので、やはり少ない感じでした。

16人の正規の保育士さんたちは、ほぼ全員が出勤していました。昼食ので用意ができないため、11時で園児を迎えにきてもらうことになりました。 明日も同じ運営で行うことで市役所の了承も得ました。

それから、ホーマック(北海道最大のホームセンター)に妻と別の店舗にそれぞれ分かれて、水、電池、カセットコンロ(我が家オール電化)、給水用のポリタンクなどを買いに走りました。

既に300mくらいお客さんが並んでいました。1時間ほど並びましたが、妻の方から先に買うことができたとスマホに連絡があったので、一度家に戻りました。途中のスーパーにも人がたくさん並んでいましたが、店も停電なので、中へ入れずに、入り口で限定された品物だけを販売していました。

「11時に水道もとまり、断水になる」とのうわさが流れました。マンションはもともと停電した時点で断水になったのですが、一軒家でも水が使えなくなるとの話でしたが、どうも根拠のないうわさのようでした。

水道局に「給水車に来てほしい」と、マンションの理事長だと名乗り電話しましたが、態勢がとれずに給水車を回すことはできないと断られました。 マンションの掲示板に「給水車は来てくれません。各戸で対策してください」と張り紙しましたが、何とかならないかと、知り合いの市議会議員に電話してみました。そうすると、夕方に水道局総務課名で、「現在、断水となっておりませんが、停電により、ポンプで水をくみ上げることができないため、水が出ない状況となっております。電気が復旧するまで、お待ちください。」とのチラシを入れていきました。

旭川市の南西側の一部で電気が使えるとの話を聞き、そちらのスーパーにトイレを使用するため、午後3時ころ行ってみると、確かに通常どおりに開店していて、混みあっていました。

スーパーの近所のラーメン屋がやっていたので、そこで醤油野菜ラーメン850円を食べ、ついでに風呂に入りたいと思い、金の湯(かねのゆ)に行きました。大きな銭湯で、ここも混んでいました。入浴中にスマホの充電を受付に頼んで、ゆっくりサウナにも入ることができました。

信号の点いていない暗い街を夜7時ころ家に戻りますと、何と私のマンションだけ電気がついているではありませんか。隣の2棟のマンションも、向かいの木造アパートも一軒家も真っ暗なのです。近所の人が「このマンションに電気が来たのに、ウチはつかないんだ」と息巻いていました。

全道が停電しているのに、なぜ旭川だけ一部でも電気がついたのか?

これは忠別川の水力発電所(ユコマンベツ・江卸・新忠別川・忠別川・志比内の合計3万kW)の電気が別系統の送電線で送られているからだと思います。

もともと、北海道電力は泊原子力発電所が停止したときに、需給のバランスが崩れて大規模停電になると言っていました。原発最優先できたため、原発再稼働前提で電力系統を組み立ててきたからです。それで再生可能エネルギー、とりわけ風力発電所は供給が安定しないからと、接続を拒んできました。

石狩湾新港の天然ガス発電所の1号機57万kWは来年2月、2号機はその約8年後、3号機はさらにその4年後としています。同時に営業運転も可能だと思いますが原発再稼働最優先のため、2・3号機の完成を遅らせています。

今回の大地震の事故を教訓に、再生可能エネルギー最優先の電力系統を組み立てるよう路線転換をするよう望む限りです。

北海道は、風力はじめ、バイオマス、太陽光、地熱など、再生可能エネルギーの宝庫なのですから。そうなれば、北海道電力も道民に愛される会社になる?と思うのですが。

(北海道マンション管理組合連合会旭川支部長 水島能裕)