北海道胆振東部胆振地震から1年

2019.08.23 防災の取り組み

2018年9月6日の北海道胆振東部地震で、全道が大停電し、マンションでは、「水が出ない、エレベーターが動かない」で大変な思いをしました。
それから約1年がたちますが、各マンションでは、できるだけ安い費用で、災害対策しようと懸命です。

エレベーターの閉じ込めを防ぐ

地震時・停電時に、最寄りの階に停止する装置は2009年から義務化されましたが、後付けは、1基17~18万円で可能です。設置後試乗してみましたが、いったん真っ暗になり、5秒後くらいに再び点灯し、エレベーターはゆっくりと近い階に移動しました。制御装置に新たなセンサーとバッテリーの設置で、後付けができます。エレベーター全体を取り替えなくてもよい場合があります。

災害時の給水

  • 大規模団地で、管理棟が別棟となっており、そこだけの水道直結化をおこないました。170万円かかりました。自家用発電機の設置電気工事では300万円がかかりました。 停電ではなく純粋の断水だけの時に、地下の受水槽から1階の管理人室と散水栓だけに水を上げる装置の設置だけですと20万円です。
  • バイパスで取り付けた折り曲げ自在のホースによる水道直結化工事をおこないました。停電の非常時に手動で切り替えますと、水は11階まで電気ポンプがなくとも圧力だけで上がりました。費用は30~40万円でした。一度に大量の水を使わない限り、トイレや炊事程度の水は十分可能でした。

災害時の要支援者とサポーターの関係

災害時に支援を必要とする「要支援者」とそれを助ける「サポーター」の集いを年1回おこなっています。さらに要支援者からアンケートもとっています。要支援者の病名などを知らせるのは個人情報上まずいとの意見もありますが、命のほうが大事だと思います。

(北海道マンション管理組合連合会 行政委員会 委員長 水島能裕)